樹皮を考える  

  温暖な地方の手入れされていない山を歩くと蔓植物が目立つ。. 蔓植物は自立できないのが普通だ、他の植物に巻きついたり絡んだり根や気根でしがみ付いて日の当たる樹木の頂上付近で葉を広げる。

 捲き付いて登れば巻き付いた植物と巻き付かれた植物がいつまでも共に成長することは出来ない。 巻き付かれた植物が枯れることが多い、太い藤の蔓が捩じれた幹で地面を這っているのは播かれた植物が枯れて腐ってしまったのだろう。 藤の蔓は柔らかく直ぐに絞め殺すことは無いようだ。 隣の木に登るまで支えになって貰う為に直ぐには殺さない!

 
樹に登るヤマフジ
蔓を切ってしまった樹
   中には蔓の方が細い為に樹に切られてしまった蔓も見つかる。 林の中を見て歩くと蔓に巻き疲れて変形した樹がなんと多いことだろう。

 山を歩く時に、樹と蔓の戦場を歩く気持で見て歩くと面白い。

 でも蔓植物特に大木に取り付いている蔓を見ると真っ直ぐ登るか蛇行しながら登る蔓植物が多い。  なるほどこれなら樹が太くなっても切られることは無い。

 でもこの方法では樹皮が剥がれ、かつ枝の殆どない樹は登れない。 スギの木を登っているテイカカズラを引っ張ってみると時々簡単に全部落ちてくる。

 樹皮の剥げるリョウブ、カゴノキを登っているテイカカズラは殆ど無い。 今までに見つけたのは明らかに隣の木からかぶさってきているものと、期が傾いている為に上側を登られたものだ。

 
樅の木を登るキズタ
杉にに登るテイカカズラ の幼木
   それなら蔓植物に好んで登られるアベマキ、クヌギなどのコルク質の樹皮は何のためにある? 実はキャンプの薪にコナラの幹を丸ごと使ったことがある、3ヶ月程乾かしたのを用いたが樹皮が燃えた後火がナカナカ付かない、コルク質の樹皮は表面が燃えて多孔質の炭が出来その保温効果で木の本体が燃えるほど加熱できないのだ。
 トーチでクヌギの薪を加熱してみた、10分過熱しても外形は変わらない。 同じ条件の栗の樹はひび割れしてかなり変形した。  コルク質の樹皮は山火事に耐える為に進化したのに違いない。

 

 山陽地方は照葉樹林帯で、クヌギが多いのは薪炭林の名残であると言われているがホントだろうか。  照葉樹林に必要な土壌が無い為ではないか、砂鉄をとる為に土を取ってしまった? これも海岸地方には当たらないようだ。

 赤穂を中心とする製塩や製鉄の為に炭を作る木を長年切った為に山が荒れた、これはありそうだ。

 
トーチで10分加熱してこのありさま
2月に枯葉を残す山頂のクヌギ
   でも、山陽地帯は山火事が多い記憶に残るだけでも何回も近所で山火事が有った、山を歩くと山火事の跡が多い。 今も宝塚付近で山火事の最中だ。

 山火事の原因は50%が失火と判っているそうだ、殆どがそうだろう。 でも全部だろうか? カナダマツ、オーストラリアのユーカリは火災によって群落を維持するように進化してきたと言われています。 私は赤松、アベマキ、クヌギ、ススキなどは山火事で群落を維持するように進化してきたのだと思います。

 二月になっても枯葉を残すクヌギ、直ぐに火が付くススキ、燃え易い枯れ木が目立つ赤松、落雷が有れば火の元になるのではないでしょうか。

 これは証明するのは難しい、いや出来ないでしょうね。

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