ドメスティック・バイオレンス防止法「改正」案が成立すれば、何が起こるか? まづ、自治体が狂つたやうにドメスティック・バイオレンス条例づくりを始めるだらう。
この「改正」案で一番悪質なのは、都道府県にドメスティック・バイオレンス条例づくりを強制してゐることだらう。フェミナチ勢力は、自治体を男女共同参画条例づくりに走らせてジェンダーフリーを日本中に蔓延することに成功した。この成功に味をしめて、今度は全国の自治体にDV防止条例をつくらせ、DVイデオロギー(=家族分断イデオロギー)を日本中に浸透させようといふ作戦だ。
この目的を達するためにフェミニストどもは、「改正」案の中にさりげなく次のやうな条文を書き込んだ。
《第一章の二 基本方針及び基本計画
(基本方針)
第二条の三 都道府県は、基本方針に即して、当該都道府県における配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護のための施策の実施に関する基本的な計画(以下この条において「基本計画」という。)を定めなければならない。
2 基本計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する基本的な方針
二 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護のための施策の実施内容に関する事項
三 その他配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護のための施策の実施に関する重要事項
3 都道府県は、基本計画を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
4 主務大臣は、都道府県に対し、基本計画の作成のために必要な助言その他の援助を行うよう努めなければならない。》
都道府県には、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護のための施策の実施に関する基本的な計画」の策定を義務づけるといふ条文である。「基本的な計画」なんて書いてあるけれど、本当は「条例」を想定した条文だ。
この「改正」案を作成したフェミニストどもの恥知らずぶりにはほとほと感心させられる。この条文、どこかで見たことのある文言だと思つて調べたら、あつた、男女共同参画社会基本法の中に。男女共同参画社会基本法の第十四条。
《第十四条 都道府県は、男女共同参画基本計画を勘案して、当該都道府県の区域における男女共同参画社会の形成の促進に関する施策についての基本的な計画(以下「都道府県男女共同参画計画」という。)を定めなければならない。
2 都道府県男女共同参画計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。
一 都道府県の区域において総合的かつ長期的に講ずべき男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の大綱
二 前号に掲げるもののほか、都道府県の区域における男女共同参画社会の形成の促進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項
3 市町村は、男女共同参画基本計画及び都道府県男女共同参画計画を勘案して、当該市町村の区域における男女共同参画社会の形成の促進に関する施策についての基本的な計画(以下「市町村男女共同参画計画」という。)を定めるように努めなければならない。
4 都道府県又は市町村は、都道府県男女共同参画計画又は市町村男女共同参画計画を定め、又は変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。》
「DV防止法第二条の三」と「男女共同参画社会基本法第十四条」の冒頭部分を読み比べてみよう。
《都道府県は・・・・基本的な計画(以下この条において「基本計画」という。)を定めなければならない。》
《都道府県は・・・・基本的な計画(以下「都道府県男女共同参画計画」という。)を定めなければならない。》
冗談にもほどがある。まつたく同じ文章ではないか。
つまり、「DV防止法第二条の三」は「男女共同参画社会基本法第十四条」の完全な引き写しといふわけ。この図々しくも恥知らずなサルマネ条文を何と評したらいいのだらうか。フェミニストどもは平気でかういふことをやる。「どうせ国民なんか馬鹿だから分かりゃしないヨ」とみんなで示しあはせてこの条文をもぐりこませたんだらうな、きつと。
日本中にジェンダーフリーを蔓延させた元凶は何か? 男女共同参画社会基本法の自治体条項である。男女共同参画社会基本法が政府の役割だけを規定した法律だつたら、フェミニズム汚染が今日のやうな形で広がることはなかつたに違ひない。自治体条項が存在したことによつて、国中の自治体をいともやすやすとフェミニズム運動に巻き込むことが可能になつたのだ。
内閣府のフェモクラットは国会でのジェンダーフリー論議なぞどこ吹く風、相変はらず自治体に男女共同参画条例をつくれつくれと煽り続けてゐる。自治体条項の絶大な効果を知つたフェミニストどもが、柳の下のどぜうを狙つて「改正」DV防止法に自治体条項を入れたくなつたのも無理はない。
「改正」DV防止法が通れば、DV防止条例は第二の男女共同参画条例になるだらう。そのことに誰も気がついてゐない。第二の男女共同参画条例といふ意味は、第二のフェミニズム条例といふ意味だ。フェミニズム勢力にとつては、「ジェンダーフリー」が「バックラッシュ」の影響でヤバくなつてきたから、お次はドメスティック・バイオレンスに舞台を移さうといふ魂胆だ。男女共同参画条例に比べれば、DV条例の方が保守派の抵抗が少ないといふメリットがあるし(実際、どこやらの県では、頭の足りない保守の一派がユニークなDV条例案を作成したことさへある)、カネにもなる。それが次の話だ。
「改正」案の自治体条項には、都道府県のみならず、市町村をもDV行政に駆り立てる仕掛けが隠されてゐる。第三条には次の条文が新設された。
《 市町村は、当該市町村が設置する適切な施設において、当該各施設が配偶者暴力相談支援センターとしての機能を果たすようにすることができる。》
この規定に従つて、まづ全国の市町村に「配偶者暴力相談支援センター」が設置される。全国津々浦々まで「配偶者暴力相談支援センター」が設置されるとどうなるか? 人口五百人の村に置かれた「配偶者暴力相談支援センター」なんて利用者があるはずがない。利用者のゐない「配偶者暴力相談支援センター」は何を仕事にするのか? DV告発広報といふことにならざるをえない。
「配偶者暴力相談支援センター」に隠された更なる仕掛けが、サヨク・フェミニズム団体に対する資金提供である。第三条にはこんな条項が設けられた。
《 配偶者暴力相談支援センターは、その業務を行うに当たっては、必要に応じ、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護を図るための活動を行う民間の団体との連携に努めるものとする。》
民間団体とはNPOのこと。NPOに衣替へしたサヨク・フェミニズム組織への資金供給を可能にするために設けられたのがこの条文だ。既に一部の自治体では、シェルター運営やDV相談業務を委託するといふ名目でサヨク・フェミニズム団体に資金を流してゐるが、これを全国規模で実施させようといふカネ絡みの策謀である。DV関連施設は被害者秘匿といふ大義名分があるので、カネの使途も追及されないといふオイシイ商売なのだ。
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