回顧録ローマ

ローマE〜テルミニ駅周辺〜

海外に出ると普段の生活の何倍も歩いてしまいます。こんなに体力があったのか?と思うほど身軽なココロにカラダがついてきてしまうようです。

計画を立てるのは大好きで、行きたい場所をいろいろ調べ倒すのですが、そこまでやっておいて充分に安心しておいて、実際の行動は気の向くままかなりアバウトになってしまう・・。けれどこれが歩く旅の醍醐味といえるのかもしれません。

ボンジョルノ!ある20世紀の1月5日。午後からは地下鉄にのってテルミニ駅に向かいました。地下鉄は初体験!詳しいことを調べずにとにかく5つ目で降りる!というようなやり方で望みました。お昼を過ぎた車内は乗車率100%。席もつり革もほぼふさがっていてカラダはくっつきあわない程度の混み方です。この時期は老いも若きも家族で過ごすのが一般的というイタリア、みな家族の待つ実家に戻るのでしょうか。

席がポコッと開いたので座って車内を観察してみました。う〜ん、黒髪&マユゲキリリの顔つきのせいかあんまり和やかな雰囲気ではないなぁ・・イタリア人だらけなのに。どうも太陽の国イタリア!アモーレと陽気のイメージが勝手にアタマをよぎってしまいます。冬のイタリアはいたって普通、日本の地下鉄と一緒です。しかしあとで本をみたら地下鉄はキケンという話をいくつか目にしました。先に読むべきでした・・何事もなくてひと安心。

向かった先はあの有名なオペラ座です。前もってイタリア会話文集で一言だけ予習をして望みます。”<今日>のガッレリア(天井桟敷)のチケットをください”<今日>がダメなら<明日>と言い替えようと2つのバリエーションを用意して。

ところが窓口のムンク(ムンクの叫び似の男性)は「NON」。ハッキリ言っても、ゆっくり言っても、巻き舌で言っても、今日でも、明日でも・・答えは「NON」。粘る私に困って彼は背中の後ろのポスターをうながしました。ポスターの日付に注目・・なるほど!お正月のオペラ初めは1月9日からになるらしく、窓口は前売り券を販売のために開いていたようです。だからムンクは指で”9”をつくっていたのですね。あさっては東京に戻らなければならないので、残念ながら断念することに。

アンジェリ教会のプレゼピオ

バルベリーニ広場とトリトーネの噴水

ライトアップされたトレビの泉

この日はそのままオペラをみて夜を過ごす予定にしていました。イタリアにいったらやっぱりオペラ。最高の席では、エグゼクティブな方たちが大変なオシャレをして鑑賞するようなのですが、入口さえ別にされる天井桟敷(屋根裏?)は、日本ではまずあり得ない安さで、それこそ普段着で気軽に入れるようだったのでぜひともみておきたかったのです。初オペラをローマで!という夢は夢に終わってしまいました。でもまだ!可能性がないわけではありません。何故なら!いまだにオペラをみたことがないからです。

すっかりスケジュールが白紙になってしまったので、テルミニ駅から有名な場所を見てまわる街歩きに変更です。おもむろに地球の歩き方の地図を広げてコースを決めます。

五百人広場から国立博物館の外観を眺め、外壁は工事中だったミケランジェロ設計のアンジェリ教会内へ。内部は真っ暗でホンキでホントにコワイくらい(!)何にも見えませんでした。外壁が工事中で窓がふさがっていたせいでしょう。玄関正面の大きなプレゼピオだけはしっかり見ることができ写真もパチリ。次にナイアディの噴水をみて、バルベリーニ広場&トリトーネの噴水を通り、トレビの泉に到着したときには既に日が傾いていました。

テレビではみたことのあるトレビの泉。考えていたよりも大きくて迫力さえ感じました。そしてどういうワケかここに着いたとたん妙にココロが踊る!疲れも忘れてハイな気分になってきます。どうやらみんなして同じ現象が起こっているみたい。この場所だけ!ひとりひとりの声のトーンが何だかすごく大きくなっていてガヤガヤザワザワすごいのです。

楽しそうに肩を組みあう大学生(かな)の横には、どういうワケか仲間どうして合唱をはじめるグループがいたり。老いも若きも一様に笑顔&笑顔。「おぉ〜これぞイメージしていたイタリア。本当は観光客だらけでイタリア人じゃないかもしれないけれど、うれし楽し♪」

男性カップルに頼まれて写真を撮ってあげ、交代してとってもらいなんてことをしていると、突然彫刻たちにパッと灯りがつき、今度は美しくライトアップされた泉が目の前に広がりました。それと同時に歓声や合唱もさらに大きく響きあい興奮も最高潮です。「うぉ〜〜、ピーピーピュ〜!ホ〜ホ〜フ〜〜(歌声)」ううっ・・素晴らしい・・。コキ〜ン!後ろを向いてコインを泉に投げ入れ、再びココに戻れることを願いました。

気がつくと空が完全に暗くなっています。ここからはクリスマス&ニューイヤーの電飾で飾られたロマンチックな小径をのんびりと歩きました。柔らかいライトアップに包まれたパンテオンに近づくと、あたりは景色を眺めながらお茶できるオープンカフェがいくつも並んでいます。広場に置かれたテーブルと椅子が誘うよう・・「さあ、そろそろ夜お茶でもするかな。」